私が選んだ週間ニュース5北御門哲男さん
掲載日1999年03月21日 <自>写有
(13―19日)
北御門哲男さん(48)
県高校体育連盟理事長。就任と県高体連創立五十周年の節目が重なり、多忙を極めるが、「部活動は教育の一環、人間づくりを担っている。求められるものは大きい」と気を引き締める。
高校スポーツの活躍は目覚ましく、「事務局としてもできるだけ多く現場の声を聞いて、指導者のやる気を支えていきたい」と抱負を語る。趣味は読書。佐賀市多布施。
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〈校長室に爆弾〉
十二日午前十時ごろ、東京都立三田高校から「校内に男が侵入し、職員にスプレーを吹きかけた」と一一〇番があった。警視庁三田署は、建造物侵入と暴行の現行犯で、校内にいた埼玉県戸田市、都立広尾高校教諭、松村高太郎容疑者(42)を逮捕。同容疑者が「校長室に爆弾を置いた」と話したため捜索、校長室の机の上から爆発物が見つかった。爆発物
処理班が凍結処理中に爆発したが、けが人はなかった。(13日31面)
信じられないような事件が起こりました。計画的な行動で、しかも犯人は現職の高校教諭。どうしてこんなことが起こるのでしょうか。幸いにも、けが人が出なかったことは救いでした。このような事件が起こるたびに思うのは、「やっていいことと、やってはいけないこと」の分別がつかない人がいるんだなということです。
明治の教育者の話に「先生、あの枯れ草に火をつけて燃やしたら面白いでしょうね」「わしもそう思う。ただ、わしはやらんだけじゃ」というのがあるそうですが、共感したうえで、してはいけないことを教える例えではないでしょうか。
善悪をわきまえた子どもを育てるためには、大人や教師はよいお手本を示し、子どもたちに尊敬されるようにならなければいけないと思います。時間はかかっても、やれることからこつこつとやっていくしかないでしょう。
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〈小中学校卒業式〉
県内の小中学校のトップを切って、唐津市の大良小・中学校で卒業式があり、小学生十八人、中学生二十一人が思い出を胸に巣立っていった。卒業証書を手にした卒業生は、学校生活を振り返り「九年間いろいろな思い出ができました」「高校に入っても夢を実現させるために頑張ります」など思い出や抱負を語った。(13日26面)
県立学校に続き、小中学校の卒業式が始まりました。恒例のことですが、生徒にすれば一生に一度の大切な行事です。楽しかったこと、つらかったことなどがたくさんあり、卒業の喜びとこれから始まる新生活への期待と不安を胸に、卒業していくのではないでしょうか。
私にとっては、小学校は楽しいこと(遊び)、中学校は苦しいこと(部活動)が多かったような気がしますが、いずれもよき思い出として心に残っています。
「思いやりの心を忘れず、夢と希望を持ってベストを尽くして」という校長先生の言葉が、これから新しい道を歩んでいく生徒へのはなむけの言葉として、すべてを表しているのではないでしょうか。
夢が実現(野球で全国優勝)したという、ある校長の言葉に「夢を見よ、夢は必ず成るものぞ、うそと思わば甲子園に聞け」というのがあるそうです。みんな、それぞれの目標に向かって、大きく羽ばたいてもらいたいものです。
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〈だんご3兄弟〉
今、日本中どこへ行っても聞こえてくるのが「だんご3兄弟」。タンゴのリズムに乗って、子どもたちは「だんご、だんご」と声を合わせ、大人も一緒に口ずさむ。幅広い層をファンに取り込み、CDの売り上げ、予約の総計は三百三十万枚を突破。ゴールデンウイーク前にはキャラクター商品も登場する予定で、「およげ!たいやきくん」(一九七六年
)をしのぎそうな大ブームが到来している。(14日28面)
久しぶりに大ヒット曲誕生のようです。歌が好き(特に聞く方)なので、どれくらい売れるのか興味があります。子どもたちをはじめ、幅広い層をファンに取り込んだのが大ヒットの理由だとか。ちなみに今までの記録が「およげ!たいやきくん」の四百五十三万枚だそうです。
歌は世につれと言いますが、当時の状況をよみがえらせてくれます。私の中学・高校時代はグループサウンズ全盛、大学時代は横浜駅で「ブルーライト・ヨコハマ」、新宿では「夜明けのスキャット」が流れ、結婚の時は「君といつまでも」などはやっていたのが、昨日のことのように思い出されます。
二十一世紀を担う子どもたちが、明るく元気に「だんご3兄弟」を歌っている姿が目に浮かびます。「少子化」が問題となっていますが、数は少なくてもみんなで力を合わせて、たくましく成長してもらいたいものです。
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〈佐賀市長に木下氏〉
任期満了に伴う佐賀市長選は十四日投票、即日開票の結果、無所属新人で元農水省課長補佐の木下敏之氏(39)=民主・社民推薦=が、無所属で前県議の原口義己氏(59)=自民推薦=ら三人を大差で破り、初当選を果たした。木下氏と二位の原口氏の差は約一万九千票。投票率は七一・一九%だった。木下氏は全国の県都で最年少の市長となる。自民は原口
氏一人に推薦を絞り、全面支援態勢で臨んだが大敗、次期衆院選などへの影響は避けられない。(16日1、22、23、24、25面)
佐賀に新しい風が吹いてきたような予感がします。「39歳、県都で最年少」。新聞の見出しのように、佐賀ではなかなかこういうことがありませんでした。若い市長の誕生もさることながら、注目したいのは七一・一九%という投票率の高さです。選挙の時は欠かさず投票に行っていますが、確かに今回は雨にもかかわらず、いつもより人(車)が多かっ
たように感じました。
市議選との同時選になったことも一因でしょうが、最近は選挙のたびに、低い投票率が問題となっていただけに、関心を持った有権者が増えたことは、喜ばしいことだったと思います。権利ばかりを主張し、義務を果たさない人が多いといわれる世の中ですが、やはり大人が良いお手本を示すことが大切です。次の選挙も今回以上の投票率を期待したいも
のです。
新市長さんには、これからが大変だと思いますが、持ち前の若さで市政発展のために頑張ってほしいと思います。
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〈消毒薬点滴で死亡〉
東京都立広尾病院で二月、看護婦が血液凝固阻止剤と消毒薬を取り違えてリウマチの入院患者に点滴し、直後に患者が死亡していたことが都衛生局の調査や警視庁捜査一課などの調べで分かった。看護婦はナースステーションで、医師から指示された薬剤と一緒に別の患者用の消毒薬も準備したが、同じタイプの注射器が使われたため、捜査一課などは注
射器を取り違えた可能性があるとみて調べている。(17日27面)
医療ミスによるトラブルが相次いでいるようです。最近の主な例をみても「頭部に手術器具破片」「肺の手術予定患者と心臓の手術予定患者を取り違え」「血液型がO型の患者にA型の血液を輸血」「火葬した際はさみが見つかる」など信じられないようなことばかりです。
詳しいことは分かりませんが、評論家の指摘にあるように、医療現場にゆとりがないことから起こっているとしたら、早急な改善が必要でしょう。ミスによって症状がさらに悪化したり、ましてや死に至ることなどあってはならないことだと思います。
事故のたびに「二度とこのようなことが起こらないようにしたい」という言葉が繰り返されていますが、医学(医療技術)が進歩している中で、初歩的なミスが後を絶ちません。いろんな事故が起こった時にいつも思うことは、当事者の立場になって対策を考えれば、もっと未然に防げるのではないかということです。